授乳中の猫の不妊手術について👩‍🍼

FacebookやInstagramはちょこちょこと更新しておりますが、
ブログはすっかりご無沙汰ですみませんでした🙏

春は言わずもがな、猫の妊娠ラッシュ‼️
当院が一年で一番混み合う時期です💦
こんな感じで、せまーい院内(6畳)に捕獲器が積み上げられており、
日々てんやわんやでした😅

良くも悪くもピークは過ぎつつあり、
最近は間に合わず産んでしまった授乳中の猫が来院することが増えました…😭

授乳中の猫の不妊手術に関して、よくご質問いただく内容をまとめてみました👇

Q1:不妊手術しても母乳は出るの❓

A1:授乳中の母猫は、不妊手術後も母乳は出ます。

⚠️繁殖の専門家である友人に聞いたところ、出産までの胎児の発育に関するホルモンは主に卵巣から、産後の授乳に関するホルモンは主に脳から出るそうで、産後に不妊手術で卵巣や子宮を取っても急に母乳が出なくなることは無いだろう、という見解でした。
とってもお勉強になった❗️

ただ、手術をしなかった場合と同等に全く問題なく出るかと聞かれると、
手術時のストレス等を含め多少の影響はあるんじゃないかな、と個人的には思います🤔
(と言いつつも、私の経験上は、母猫を手術してしまった場合でも子猫は育っています)

Q2:じゃぁ産後の猫を捕獲して不妊手術してもOK❓

A1:不妊手術の間、半日ほど乳飲み子が外で放置されてしまう状況はとても危険なので、
当院としてはお勧めしていません。
可能であれば産後1-2ヶ月ほど待ってからの手術が望ましいと思います。
あまり待ちすぎると次の出産シーズン(秋)が来てしまうので要注意❗️

Q3:捕獲してみたら実は授乳中だった…どうしよう😢

A3:触れない野良猫は授乳中かどうかわからず、
当院に来て麻酔をかけてみたら実は授乳中だったということは頻繁にあります🙀
麻酔をかけてしまった以上は不妊手術を実施しますが、
なるべく早めにお迎えに来ていただき、当日リリースをお願いしています💦
(可能であれば早めに連絡し、お迎えまでの間に子猫を探して保護してもらうようお願いしています)

術後は拮抗薬(麻酔を覚ます注射)を打ち、急いで麻酔を覚ませてお返しはしますが、
まだ覚めきらずフラフラの状態でのリリースになるので、以下の点を気をつけていただいております🙇‍♀️

①捕獲した場所と同じ場所にリリースする
(きっと近くに子猫がいるはず)
②大きな道路や段差など危険な場所を避けてリリースする
(ぼんやりした状態でのリリースなので、特に交通事故にはお気をつけください)

なお授乳中でなければ、手術当日は一晩屋内で休ませていただき、
翌日のリリースをお願いしております🥺

Q4:捕獲が間に合わず、ターゲットの猫が出産してしまった😨
どうするのがベスト❓

A3:ひとまず私が考えるベストですが…
お外での子育ては危険が多く、すべての子猫がきちんと育つとは限りません。

もし可能であれば、
母猫とともに子猫を保護
→離乳するまで安全な室内で育児してもらう
→子猫は貰い手がつきやすいので里親募集、母猫も人に慣れているなら是非里親募集を❗️
というのが、猫にとってのベストなのかなと考えます🧐

なお子猫は、生後1-2ヶ月ほどで離乳して3ヶ月ほどでカリカリを食べれるようになります。
社会化のため、少なくとも生後2ヶ月は兄弟や母猫と一緒に過ごすのが望ましいと思いますし、
生後1-2ヶ月ほどでワクチン接種ができるようになるので、
しばらくは家族で過ごした後に必要な医療処置を済ませてお渡し、が良いかなと思います。

こちらは千葉で相談を受けた案件で、
保護主さんが自宅で出産させ親子の世話をしてくださっています✨
離乳食を食べ始めた、可愛すぎる六つ子ちゃんたち😻
写真のように各々皿に分け、各自が食べている量をきちんと把握しながら、
1日数回に分けてこまめに給餌してもらい、
日々体重測定や体調管理などしていただいています💕
ママ猫も含めて里親さんが決まっており、あとは成長してもらうだけ👌

妊娠シーズンで血眼になって捕獲、
子猫が産まれれば必死に育て、
子猫が卒業する頃には次の妊娠シーズン(秋)…
そう、そんな終わりのない私たちの戦い😂

それでも、猫って可愛いな〜と思える私たちは、
ある意味単純で幸せ者なのでは、
と最近は考えることにしました笑

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当院は、野良猫や地域猫の不妊手術を専門とした動物病院です。 新潟市にて開院しており、野良猫問題の解決や殺処分数減少に取り組んでいます。 一般の飼い犬・飼い猫さんはお受けできませんので、ご了承くださいませ。

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